KAI FACT magazine
I'm KAI, too! #11
FACT  No.11

私もKAIです。 #11

貝印が医療分野に力を入れていることは、あまり知られていないかもしれない。実は、貝印は皮膚科の生検トレパン(皮膚組織を採取するメス)で世界トップシェア、眼科用メスでも国内トップ3に入り、日本のみならず世界中でシェアを伸ばし続けている医療用刃物の先進メーカーだ。小屋名本社で医療器の営業・開発に携わる社員に話を聞いた。

日進月歩の医療の現場で、どのように製品開発を進めているのか。
「営業がドクターや代理店から、新しい手術に合ったメスが欲しい、より安全な道具が欲しいといった要望を聞き、それに応える形でオーダーメイドすることが多い」と語るのは、医療器一筋10年(開発は6年目)の上野研多さん。多忙を極めるドクターと一緒に開発を行う大変さを感じつつも、2年かかってようやく製品化が決まった瞬間の達成感は格別だったという。そんな上野さんが「彼からはアイデアがポンポン出てくる」と太鼓判を押すのが、チーム最年少の納富翔麻さん。
「試作を繰り返す中で、自分が関与した部分を褒められるのが今は嬉しい」と控えめに話すが、専門性の高い分野だけにスキルアップのための勉強に余念がない。
取引先から「しのちゃん」の愛称で呼ばれる国内営業の篠田将良さんは、「医療用刃物は、実際に自分で使ってみることができない難しさがある」と語る。アジアを中心に海外営業を担当する足立沙耶果さんは、国ごとに異なる法規制や言葉の壁に苦労しながら、各国の代理店と取引する。
「台湾から取引先の方々が工場見学にいらした際、普段なかなか接する機会のないドクターから直接〝ありがとう〟と言われた時の喜びは忘れられません」。

工場再編も進み、ますます需要が高まる医療分野でのチャレンジから目が離せない。

  • 工場再編に期待することは?

    小屋名工場の再編で、医療器工場の広さは現在の約2倍に拡張される予定だ。「関の知名度は高いので、そこに大きな工場ができると取引先を案内しやすく、営業としては助かりますね」(篠田さん)。「増産で海外のエリア拡大も狙えそうです」(足立さん)。「スペースが増えて試作品を作りやすくなるのが今から楽しみです」(納富さん)。「開発案件の種類も増えそうですね。将来は再生医療などの新領域にチャレンジしているかもしれません」(上野さん)。

  • 医療器チームって、どんな人たち?

    開発と営業を合わせると20名を超える医療器チーム。年齢もキャリアもさまざまだが、距離の近さに垣根はないようだ。「まだ10代で右も左もわからない中、先輩方に仲良くしてもらったことは忘れません」(上野さん)。「たまにドクターからの無理難題を押しつけて開発と衝突することもありますが(笑)、お互い共通するチャレンジ精神で、チーム一丸となって課題に取り組んでいます」(足立さん)。「開発は暗いと思われがちですが、僕は話し好きです!」(納富さん)。

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  • 医療器 営業担当篠田 将良さん(左)

    ①8年 ②お客様から「しのちゃん」と呼んでもらえるようになった時 ③担当エリアでシェアNo.1を目指す ④キャンプ ⑤夏目三久

  • 医療器 開発担当上野 研多さん(左中)

    ①6年 ②試作品の製品化が決定した瞬間 ③医療器新分野の製品実現 ④息子と公園巡り ⑤鬼龍院翔

  • 医療器 開発担当納富 翔麻さん(右中)

    ①2年 ②些細なことでも褒めてもらえた時 ③規格更新や新しい規制が出た時の即応力を付ける ④サバイバルゲーム、買い物 ⑤Deadmau5

  • 医療器 営業担当足立 沙耶果さん(右)

    ①3年 ②お客様のリクエストに応えて「ありがとう」と言われた時 ③アジアマーケットの拡大 ④旅行、ドライブ ⑤アン・ハサウェイ

Questions
  1. ①この仕事を始めて
  2. ②仕事で嬉しい瞬間
  3. ③今後の仕事の目標
  4. ④休みの日は何を?
  5. ⑤好きな芸能人は?

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