KAI FACT magazine
貝印の商品をアメリカ中に広めるユニバーサル レザー インダストリーズ。
FACT  No.08


貝印の商品をアメリカ中に広める
ユニバーサル レザー インダストリーズ。

アジアで製造された貝印の商品を全米へ届けるために、
大きな役割を担っているのがユニバーサル レザー インダストリーズだ。
オフィスはロサンゼルスの郊外にあり、大きな倉庫を有する。
また、広大なアメリカでビジネスするために工夫されたワークスタイルには、アメリカ西海岸らしいリベラルさが宿っていた。

アメリカ全土に商品を届ける。

ユニバーサル レザー インダストリーズ(URI)は、女性用カミソリのOEM商品や理美容ハサミ「KASHO(火匠)」などの商品をアメリカ全土で販売。主にアジアや岐阜県関市で製造された製品は、ロサンゼルスで整理された後、ジョージア州の倉庫で管理されている。
リー・ノウルズさんはアメリカ全土の営業を担当。在宅勤務をしているソルトレイクシティは、Kai U.S.A.があるポートランドや、営業先として訪問することが多い東エリアなどに飛行機で2時間以内に行ける。
「10年ほど、このワークスタイルでやっているけど、充分にやっていけます。ロサンゼルスの渋滞の方がストレスですよ」と語るリーさん。現在は、OEM商品である女性用カミソリを中心に取り扱っている。
「まずはお客様に満足してもうらことが重要です。そのときにこちら側も滞りなく出荷できる態勢を整えておけば、持続的な売り上げにつながっていくと思います」。もちろんユーザーの動向も変わってきた。これからの課題はインターネット販売だ。
「市場の半分は大手スーパーマーケットですが、現在ではその市場をインターネット販売がおびやかしています。これまではプレミアム感が重要でしたが、今はバリューが重要です。ネットでの商品力を高めていく仕組みに今まさに取り組んでいるところです」。
リー・ノウルズさん/2006年入社。OEM商品の営業を担
当。ソルトレイクシティに住みつつ全米を飛び回る日々。
アウトドアフィールドに1時間以内で行けるので、フライ
フィッシングとスキーという趣味に没頭している。
  • たくさんの商品が入った段ボールが高く積まれている倉庫内
    を案内してくれたのは1997年から勤務しているカシア・ル
    ツさん。
    日本やベトナム、中国などから到着する商品の検品や管理な
    どを行う。スタッフは、ほかにもプラスチックケースのパッ
    キングや、POPの組み立てなどの手作業に当たっていた。
    ちなみにランチはみんなでケータリングを食べることが多い
    らしい。
  • 日本のきめ細やかさを継承した「研ぎ」サービス セラミック素材を研げる職人は世界でも10人以下だとい
    う。そのひとりがURIのトム・ホェイさん。「日本製の研ぎ
    道具を、使いやすいようにカスタムしています。細かくは企
    業秘密です。わかったとしても簡単にマスターできないと思
    いますけどね」と笑う。世界的にも数少ないセラミック研ぎ
    師だけに、全米やメキシコ、カナダなどから、他ブランドの
    商品も含めて、毎日のように依頼がくるという。トムさんは
    日本人の研ぎ師から習った。「基礎的なことを身につけてか
    らその先は、自分で鍛練しました。私は研ぎを始めとした日
    本が得意なスキルと、ものづくり全般への“パッション”にも
    共感しているんです」。

プロが愛するヘアカットハサミKASHOの品質。

「KASHO(火匠)」はアメリカでプロユースとして理美容師に販売されている貝印のハサミブランドである。専門店以外で小売りはせず、品質の高いハサミをスタイリストに直接販売。日本製ということも相まって、高級品としてブランド力を高めている。

著名なヘアサロンやヘアスタイリストからも「切れ味がよく、使いやすい」と信頼は厚い。そうしたヘビーユーザーにとってはうれしい「研ぎサービス」もある。自分のハサミを長く使っていくことで、愛用品としての価値も高まっていくようだ。

「KASHOはハサミ界のメルセデス」と評価してくれるのはヘアスタイリストのリー・ジョルノさん。「伝統があり質実剛健、実直なものづくり」。そんな思いを持ってくれているのだろう。15年ほど前に買ったKASHOのハサミをずっと愛用しているという。思い入れがあるから、大切に使ってもらえる。

一方で、理美容の学校に通う学生に対しては、エントリーモデルのハサミを提供することもある。道具を大切に扱う心はどんな職業にも大切だ。いい道具に早くから触れておくことも大切なこと。後にすぐれた理美容師を生み出していくことにも、一役買うことになるだろう。
リー・ジョルノさん/パリ生まれのヘアスタイリスト。13
歳から地元ヘアサロンで働き始める。24歳で自身のヘアサ
ロンをオープンし、すぐにパリでトップサロンに成長。
2003年にはアメリカへ移住し、Lea Journo Salonを開始。
  • たくさんのKASHOのハサミ。
    特にリーさんが最初に使い始めた1本であるゴールドがお気に入り。
    さりげなく漢字で「火匠」というロゴが入っている。
  • リーさんのサロンはビバリーヒルズのフォーシーズンズホテルのプールを臨む場所にある。

トップスタイリストが語るKASHOの使い心地

トップヘアスタイリストのリー・ジョルノさん。15年ほど前にKASHOのハサミに出会ってから、ずっと愛用しているという。

「手に馴染むし、すごく操りやすい。髪先が枝毛になることもない。私は常に20本ほどのハサミを持っていて、筆とペンを使い分けるように、髪質や切る場所、切り方などによって使い分けている。熱心に切っているとハサミが熱くなってくることさえあるからストックも必要。不満? 私にとってはパーフェクトなハサミね」。

ホアキン・クリスティーンさん/北米市場向けブランド
<KASHO>の販売を担当。これからは「ウェブサイトを中
心とした販売部門を強化していく予定です。認知を高めて、
売り上げを伸ばしていきたい」とのこと。

研ぎ直しなどメンテナンスを適切に行えば、30年は使えるというKASHO。金属加工に裏打ちされたハサミ製造のすぐれた技術力によって、高い精度を誇る理美容ハサミである。


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