2018/01/31~02/20

出逢いの春を待ちながら

2007年から昨年8月末まで銀座レカン総料理長として活躍なさっていた高良シェフ。現在新店準備でお忙しい毎日のシェフに「キッチンステージの為に冬のご馳走フレンチを」とお願いしました。“日本の素材とフランス料理のマリアージュ”をテーマに考案いただいた「特製ブイヤベース」や「和牛イチボのロースト赤ワインソース」。どちらもロゼワインとのペアリングがピッタリとのこと。寒い日々が続きますが、もうすぐ“出逢いの春”がやってきます。私たちそれぞれの春をたのしみに待ちながら、フレンチのカリスマの美味を味わっていただけますように。

今回のお店

高良康之

高良康之

1989年渡仏し2年間修行後帰国。「ル・マエストロ・ポール・ボキューズ・トーキョー」副料理長、「南部亭」料理長、上野「ブラッスリーレカン」料理長を経て、2007年「銀座レカン」総料理長就任。伝統と“今”が息づくメニューに貢献。
2017年8月退任し今後の活躍が期待される。

今回のシェフ

ブイヤベース派もスープドポワソン派も大満足― 高良シェフの特製ブイヤベース

 本場マルセイユでは〈ブイヤベース憲章〉なるものがあり材料や作り方に細かい規定があるのだとか。サフランの香りの澄んだ魚介のスープに海老やムール貝や白身魚が贅沢に入っていて……というイメージだった私は初めてマルセイユで食べた「ほんもの」が余りに違うので衝撃を受けたものでした。濁ったザラザラしたスープ。これがブイヤベース? 今から三十年近く前のこと、そういう体験をした日本人は多かったみたいです。
 その後だいぶ経ってからですけれど日本のレストランで“スープドポワソン”という西洋の粗汁のようなものをいただく機会があり、― なんて美味しいのかしら! ― と大感激。自分でも工夫して作るようになって勝手に「(ブイヤベースより)スープドポワソン派」を名乗っておりました。でも、最初の出会いが不幸(生臭かった、など)だった為に「スープドポワソンはメニューにあっても頼まない」という方もいることを知り。きっとブイヤベースも私のような不幸な体験で「好きじゃない」という方もいらっしゃるのでは? と思いました。
 好きな方もそうでない方にも、是非召し上がって頂きたい今回の高良シェフの特製ブイヤベース。スープドポワソンに新鮮な魚介がたっぷり入り、ルイユでいただく大満足のひと皿です。滋味深いスープ、どうぞパンで拭って最後の一滴まで召し上がっていただけますように。

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