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大迫選手インタビュー。「もっと成長するために、自分と向き合う」

ゼロからイチへ、オリジナルなものを作り出していく、その前段階。トップアスリートやクリエイターたちはどういった過ごし方をしているのだろうか。自分と向き合うこと、そこから生まれる歓び。その向き合う直前にある時間/行為こそ、知りたくなる。

今回は、プロサッカー選手の大迫勇也にインタビュー。2023年は所属チームであるヴィッセル神戸のJ1リーグ優勝だけでなく、MVP、得点王、ベストイレブンと個人3冠を達成するなど充実の一年となった。「ルーティーンを崩すのが好き」「試合前に心を落ち着かせようと思わない」といった試合前の過ごし方から、「自分と向き合う」ことの大切さ、そして来シーズンに向けてまで、さまざまに語ってもらった。AUGER製品を日頃から愛用いただいているという話題から取材はスタートした。

──大迫選手は普段からAUGER製品を使用されているとのことですが、特に使うアイテムを教えてください。

爪切りですね。あとは爪用ヤスリ(ネイルファイル)もよく使います。切れ味が良くて気に入っています。僕は黒が好きなんです。車も黒ですし、服も自然と黒を選びがちなので、合っているのかなと思いますね。

──爪切りをよく使われるとのことですが、どういったときに使われるのでしょう?

試合前ですね。試合が1週間に1回なので、ちょうど1週間経つと「伸びてきたなあ」と感じて切ります。特に足の爪は伸びていると剥がれてしまう危険があるので、ちゃんとケアするようにしています。爪を切ることやヒゲを剃ることはリフレッシュにもなりますし。

──試合前に爪を切るというのはルーティーンの一種だったり?

いや、そもそもルーティーンってあんまりないんですよね。爪を切ったり、ヒゲを剃ったりするのは試合前にやることが多いですが、毎回必ずするわけでもないですし。

──試合の日の朝から行うルーティーンみたいなものはない?

朝、チームメイト5〜6人でコーヒーを飲みに行きます。でもそれくらいですかね。どちらかというとルーティーンを崩すのが好きなので。

──ルーティーンを崩すのが好き?

はい。同じことをしていても飽きてしまいますし。例えば試合前に音楽を聴いたりもしません。あんまり囚われたくないんですよね。

──試合前に心を落ち着かせたり、集中力を高めたりするために何かすることは?

別に落ち着かせようと思わないです。いつも楽しくサッカーできているので。

──AUGERでは「自分と向き合う」という行為や時間を大切にしています。サッカー選手における「自分と向き合う」という行為の必要性を大迫選手はどのように感じますか?

めちゃくちゃ大事だと思います。自己分析していかないとダメだと思う。僕はドイツでプレーしていた期間が長くて、一人の時間が多かったので、自問自答を繰り返していましたね。

──具体的にどういったことをするのでしょう?

その日の練習の動画や試合の映像を見て「もっとこうした方がいいな、ああした方がいいな」と振り返ります。あとは自分の今の身体にはどういうトレーニングをしたらいいのかも常に考えていましたし、そうやって考えることが楽しくなっていました。

──楽しい?

はい。自分と向き合って改善して、どんどん上達していくのが楽しいです。

──自分と向き合うことで、例えば自分のできないことや苦手なことも見えてきたりすると思うのですが、そういうことに対する苦しさは感じない?

そんなネガティブなこと考えたことなかったです。前を見るしかないので。たぶん今、海外で活躍している選手もみんな自分と向き合い続けていると思いますよ。みんな「もっと成長したい」と思っているから。

──例えば対戦相手のスカウティングなども必要だと思うのですが、それよりも自分と向き合うことのほうが大切ですか?

そうですね。相手が自分に合わせてくれたほうが戦いやすいですし、自分自身にフォーカスを当てるというのは意識しています。常に自分次第だと思っています。

──自己分析をする上で大切にしていることや、コツはありますか?

しっかり客観的に自分を見ること。映像を見るのもそうですし、自分の頭の中でイメージするのも大事。「プレー中のイメージはこうだったけど、映像で見たら違った」ということもあるので、そういうものをすり合わせていくのも大事かなと思います。そうすることで、似たような場面で今度は違う選択肢も出てきますし。

──サッカーはチームスポーツ。チーム全体の精神面を“整える”ことに必要なことはどのように感じていますか?

チーム精神は監督がうまくコントロールしてくれるので、僕から何かということはありません。ただ僕が意識して若い選手に指摘しているのはミスしたとき。ミスして落ち込んでいる選手がいたら「そんな姿を見せるな」と、そこだけは強く言うようにしています。ミスをして元気がなくなっても誰も得しないので。得するとしたら相手チームだけ。だからそんな姿は絶対に見せちゃダメと伝えています。

──誰かが落ち込んでいるとチーム内で伝染することもあるのでしょうか?

それはないですね。「次、ちゃんとやれ!」って思います。

──ちなみに大迫選手は、落ち込むことはあるのでしょうか?

落ち込むことか……落ち込むことあるのかな? うーん、落ち込むと言うよりも、イライラしますね、負けたあとなんかは。イライラして眠れないこともありますし。

──そういうときはどうやって切り替えるのでしょう?

次の日、体を動かして汗を出したらリフレッシュしてスッキリします。

──今季はチームの優勝だけでなく、MVP、得点王、ベストイレブンと個人でもいくつもの賞を手にしました。得点でいうと、自己ベストを塗り替えた形ですが、トップレベルであるご自身をさらに超えていく強さの秘訣は何ですか?

そこはもう1試合1試合頑張った結果です。一気に22ゴールは取れないので。毎回「チームのために点を取ろう」と思っていましたし、そこに情熱を注げたからこそ、いろいろな賞をいただけたのだと思います。

──心身ともに“整える”=準備の大切さについても教えてください。大迫選手が大切にしている準備にはどのようなことがありますか?

寝ること、しっかり栄養を摂ること、しっかり練習すること。この3つは絶対に必要なことなので、妥協せずに取り組んでいます。

──先ほど、イライラして眠れないこともあるとおっしゃっていましたが、眠れないときはどうされるのでしょう?

眠れないときは寝ないです。頑張って目をつぶりますけど、仕方ないなと諦めて、次の日動いてから寝ます。でも絶対に睡眠時間は作るようにします。8時間は寝たいですね。

──「寝ること、しっかり栄養を摂ること、しっかり練習すること」は怠らないようにしているとのことでしたが、「今日はめんどくさいな」と思ってしまうことは? 例えば夜更かししたいなとか暴飲暴食したいなとか。

夜更かししたくならないですね(笑)。眠たくなっちゃうし、寝られるほうが幸せです。食べたくなるときは時々あります。そういうときは食べます。

──ノンストレスであることが大切なんですね。

そうですね。でもそこは人それぞれだと思います。ただ共通しているのはみんなサッカーが好きだということと、サッカーをするときは真剣にトレーニングしているということ。

──サッカーをするためにやるべきことをやっていると。

はい。サッカーが趣味なんで。

──「趣味」と言い切れてしまうの素敵ですね。

趣味ですね。楽しくやっていますから。

──「今日も試合か……」と憂鬱に思うことはない?

ドイツは朝が寒いので「寒いな」とは思いましたけど(笑)、でも毎朝、起きて今日もサッカーができることがうれしいです。

──では最後に来シーズンの目標を聞かせてください。

Jリーグ制覇はもちろん、ACL(AFC CHAMPIONS LEAGUE)も優勝を目指したいです。ただ今シーズンもそうだったように、1試合1試合どれだけ100パーセントで臨めるかだと思うので、それを続けて同じようなタイトルを取りたいなと思います。頑張ります。

Photography_Masashi Ura, Text_Chie Kobayashi


ABOUT AUGER®

忙しい朝も、穏やかな夜も、人間らしさを取り戻す。身だしなみを整える時間は、自分と向き合う時間でもあります。自分の心に触れて日常を整えると、普段の何気ない時間が愛おしくなる。AUGERが提供したいのは、暮らしを「整える」心地よい豊かな時間です。

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