2003年入社

技術 / 次長

吉見 勝仁

PROFILE

吉見 勝仁

吉見 勝仁

学部
工学部
学科
機械システム工学科
出身地
愛知県
趣味
読書、サイクリング
特技
バスケットボール、料理

インタビューINTERVIEW

生活に密着した製品を
作りたくて貝印を志望

小学校4年生からバスケットボールをやっていて、大学は体育会のバスケ部に入部しました。今思い返すと、バスケに明け暮れた学生生活でした。バスケは社会人になっても続け、最終的に30歳くらいまで夢中になっていました。
学部は工学部の機械システム工学科で、塑性変形という加工の研究をしていました。
仲間の多くは自動車関連の会社を志望していましたが、私は生活に密着した身近な製品を作るメーカーで働きたいと考えていました。

というのも私は大学から一人暮らしを始め、料理が好きだったこともあり積極的に自炊をしていました。それもあり調理器具のメーカーを調べる中で貝印に出会いました。
私の面接を担当してくださった方は「うちだと塑性加工の工程はあまりない」と話していました。
でも私は大学で学んだこと以外も経験したかったこと、そして大学で学んだことは直接ではなくても仕事で役立つと思い、ぜひ貝印に入社したいと話しました。

相反するものを両立させる
カミソリという製品の奥深さ

入社後は技術部に配属。まず包丁を生産する工場の生産技術を6年担当し、工場への設備導入や設備の改善、新製品の立ち上げを担当しました。その後は現在までカミソリの刃を作る工場の生産技術を担当しています。カミソリに関わるようになって、もう12年以上経ちました。
他のメンバーは数年単位で担当する製品が変わるケースが多いので、私のように一つの領域を長く担当するのは珍しいかもしれません。
刃物は多くの製造工程を経て一つの製品になります。短期間だとどうしても一部の工程しか理解できないことも多くなります。おかげさまで私はカミソリに関してはすべての工程を把握できました。自分でもスペシャリストと名乗ってもいいのかなと思っています。

カミソリには他の刃物とは異なる奥深さがあると感じます。
なぜならカミソリは薄い刃で固いひげをスパッと切りながらも、肌にはやさしくなければいけません。
カミソリには矛盾する要素を両立させる技術が必要なので、今でも新しい発見があります。そこがこの仕事の面白さですね。

社運をかけた
ビッグプロジェクトに参加

2018年、小屋名に新工場が竣工しました。私は生産技術の仕事をしながら、そのプロジェクトに参加しました。
プロジェクトには関連する部署からメンバーが参加。スタートから竣工まで3年を要するビッグプロジェクトです。
これまで経験したことがない業務ということもあり、最初はとまどいが大きかったですね。ゼネコンとの打ち合わせでは、建築に関する専門用語が飛び交います。それでも滅多に経験できることでないので、ついていこうと必死になりました。

3年と聞くと長く感じるかもしれませんが、実際はかなりタイトなスケジュールです。どこかの工程で少しでも遅れが発生すると製品の生産スケジュールに影響が出てしまうので、このプロジェクトは常に緊張感との闘いでした。
建屋が完成し、機械を搬入し、すべての動作確認を終えた時の安堵感は言葉に表すことができません。
私はずっと刃物に向き合ってきたので、社外の方々も含めてこれだけ多くの人と長い時間をかけてプロジェクトを進行するのは初めてでした。この経験はこれからの仕事、そして人生できっと役立つと感じています。

どれだけ忙しくても
相手の目を見て話をする

2021年から私は次長という立場になり、入社数年の若いメンバーとともに仕事をしています。
まだ経験が浅い彼らをどうやって育てていけばいいかは、私自身試行錯誤しています。それぞれの力量に合わせて的確に指示やアドバイスを行うのは難しいもの。これは今の立場にならないとわからないことでした。
ひとつ大切にしているのは、相談や報告などで彼らから話しかけられた時は、私がどんな仕事をしていても必ず手を止めて、彼らの顔を見ながら話をするということです。

これは私にとって最初の上司の影響です。その方はどれだけ忙しい時でも私が行くと仕事の手を止めて私の目を見ながら話してくれていました。
若いメンバーの力量に合わせた指示を出していくためにはどうすればいいか。それを考えた時に頭に浮かんだのが、私を見て話す上司の顔でした。
このように社員と接するのも貝印らしさの一つだと感じます。

若い人のいい部分を
どんどん真似していきたい

私が仕事をする上でのこだわり。これを人に聞かれることがあります。
私はこれを聞かれるととても困ります。というのも、私には仕事はこうすべきというこだわりが一切ありません。強いて言うなら、「こだわりを持たないことがこだわり」なのかもしれません。

仕事の進め方は人それぞれ。貝印の中を見回しても、私と違う方法で仕事をしている人はたくさんいます。
私は目上の方はもちろん、若いメンバーでもいい部分があったらどんどん真似をしていきたいと考えています。
また、さまざまな部署と協力しながら仕事を進める時は、自分のやり方に固執すると物事が思うように進まないこともあります。
プロジェクトに関わる人たちの話をよく聞き、物事がよりよい方向に向かうよう全体を調整する。自分自身のこだわりよりも、このことに力を注いでいきたいと考えています。

採用面接で話した
「いい父親になる」という夢

貝印の採用面接では、「あなたの夢は何ですか?」と聞かれました。その時、私は「いい父親になること」と答えたのを覚えています。まだ結婚の予定もありませんでしたが、将来は結婚して子どもをもっていい父親になりたいということを考えていたのでしょうね。
入社から18年。休日は家族で過ごす時間をなるべく多く取るようにしています。
コロナ禍ということもあり、ショッピングセンターや公園など、今は自宅の近所で過ごすことが多いですが、面接で話した“いい父親”にはなれているかなと思っています。

一人でいる時は自宅で読書をしたり、ロードバイクでツーリングを楽しんだりしています。
岐阜には川沿いのフラットな道や信号がほとんどない道が多いので、自転車を楽しむには最高の環境です。
私以外にも、社内にはロードバイクを趣味にしている社員が多いですよ。

周囲の人と協力して
大きな仕事をやり遂げる

貝印に入社してから、包丁とカミソリという刃物一筋でやってきました。
包丁、ひげ剃り、ハサミ、ツメキリなど、すべての刃物は何よりも切れ味が重要です。
お客様には、スパッと切れる爽快感をお届けしたい。私は常にこれを考えながら仕事をしています。
貝印は生活に密着した道具を作るメーカーということもあり、仕事の喜びも身近なところにあると感じています。

一人ひとりの力は限られているし、一人でやれる仕事もそこまで多くはないかもしれません。
だからこそ周囲の人といかに協力して大きな成果を上げていくかということが重要であると私は考えています。
年齢を重ねて若い頃より広範囲の仕事を任されるようになった今、よりそれを強く感じています。
貝印には周りの人を支えながら大きな仕事に向かっていく土壌があります。ぜひ胸を借りるつもりで、貝印の門を叩いてもらえればと思います。

SCHEDULE

スケジュール

1日のスケジュール

7:50〜 出社
8:20〜 朝礼
8:30~ メール確認
9:00~ 技術部打合せ
10:30~ 技術書類(図面、設備関連資料)の確認
12:00〜 昼食
13:00〜 メール確認
13:30〜 関係部署との打合せ
15:00〜 設備関連の資料作成
17:00〜 部内メンバーと個別に業務相談
18:00〜 帰宅