2018年入社

開発

山本 怜

PROFILE

山本 怜

山本 怜

学部
工学部
学科
材料科学科
出身地
富山県
趣味
料理
特技
チェロ ヘアアレンジ

インタビューINTERVIEW

料理が好きだった子ども時代が貝印との出会いにつながった

両親が共働きだったので、子どもの頃は祖父母の家に頻繁に行っていました。
学校が終わると、平日は母方の実家と父方の実家に交互に帰り、土日は自分の家、という風にまるで家が3つあるみたいな生活をしていました。
父方の祖母はとても優しく、一緒に出掛けたり、料理を手伝ったり、自由に過ごしていました。実は、このときによく料理をしていたことが、後に貝印との出会いに繋がっていきます。
母方の実家は祖父がとても厳しい人で、持ち物や服装に気をつけなくてはなりませんでした。ゲームをするよりも、お絵かきや折り紙、祖母の趣味がガーデニングだったこともあり庭先で遊んだりしていました。
音楽がとても好きだった母の影響もあって、幼少期から音楽系の習い事をさせてもらっていました。特に、4歳から習っているチェロの演奏は、今でも続けています。

いろいろな人と関わりあいながらのものづくりの現場に憧れる

子どもの頃に憧れていたのは安定した仕事でした。両親ともに教師だったことも影響していたと思います。
しかし、一方で、両親とは別の職につきたいという反発心もありました。公務員イコール安定という意識のなかで、私が憧れたのは警察官。それも鑑識の仕事でした。高校生の頃、化学の勉強についていけなくてとても鑑識は無理だと悟り、やがてものづくりに興味を覚えるようになっていきました。
私はチェロの演奏も好きですが、楽器屋さんでチェロの作られていく工程を見たりすることも好きでした。そこで、楽器を守るケースに着目し、大学は工学部の材料科学科に進学しました。
大学では、オーケストラのサークルに所属し、理系・文系問わず、いろいろなタイプの人と関わることができました。その経験から、大きな組織に入ってみんなでいろんなことに取り組む、ということに喜びを覚えていったのです。
やがて就職活動を迎え、私のなかで、いろんな人に関わることのできる組織でものづくりがしたい、それも、企画・立案から製造・販売までを行えるような大きな会社で働きたい、という気持ちが芽生えていきました。

貝印を第一志望にさせたのは
一丁の包丁がきっかけ

初めて一人暮らしを始め、自炊をするため料理道具を揃えたときに選んだ包丁が貝印のものでした。
料理好きの私にとって、包丁は特にこだわりたい道具のひとつでした。貝印の包丁は、当時学生だった私に手の届く価格帯でも驚くほどよく切れるものでした。当時から「貝印って、すごい会社だな」と思っていたのをよく覚えています。
そんな私が就職活動を始めるときに、貝印を第一志望としたのは、本当に自然の流れでした。企画、立案、製造、販売まで行なう大きな組織でものづくり、という私の希望をすべて兼ね備えた企業だったからです。
東京で行われた会社説明会に参加した際は、オフィスもとてもきれいで、社員の方々のスムーズな対応を目の当たりにして、ちょっと私には敷居が高いかな、と感じました。
しかし、いざ面接に進むと、私の拙い話にも真剣に耳を傾けてくださったり、フランクに話しかけて緊張を解きほぐしてくださったり、とてもありがたかったのを覚えています。緊張していて何を話したのかはほとんど覚えていませんし、「これならいける!」という手応えを感じることもありませんでしたが、内定をいただけたときは、本当にうれしかったです。

研修先の工場で学んだ
ものづくりの現場と課題

入社してすぐに開発に配属になるという辞令をいただきました。面接の際に、製品デザインのことを考えながら、工程における基準づくりなどを手掛けることの出来る開発部門で仕事がしたいとずっと言っていたことを配慮していただいた形です。
その上で、入社してからの3カ月間は、各工場で行われている、ものづくりの現場を体験させてもらう研修を受けました。
実際に工場のラインに入って、貝印工場の製品づくりを学んでいったのです。
工場では、現場で働いている方々に、とても親切に教えてもらう場面が多かったです。作業の手順などはもちろんのこと、仲良くなるにつれて現場で抱えている苦悩なども教えてもらえるようになりました。私が開発に配属されることを知っているから、というのもあると思いますが、「作業工程のなかにあるこの基準をもっとこうすれば効率がよくなるのに」といった具体的なお話も聞けるようになりました。
研修が開けた7月から、私は開発部門に本配属となりました。
各工場で耳にした「こうしたらもっとよくなるのに」といった声の数々を受け止め、現実的にすり合わせられるところは調整できる人間になれるよう、今、ひとつひとつ仕事を覚えているところです。

先輩の背中を見ながら
頼られる後輩となるよう
努力の日々

本配属からまだ日が浅いので、担当業務と呼べるものはこれからだと思っています。
とはいえ、現在手掛けているのは、既存製品の色替えなどにかかわる業務や、試験、測定、3Dプリンタの管理などです。月の始めに行われる朝礼の準備といった仕事もやっています。
私が開発部門に配属されてよかったな、と思ったのは、5年後、10年後に「こうなっていたい」と思えるような尊敬すべき先輩や上司に囲まれていることです。
他の部署に配属された新人もみんな感じていることかもしれませんが、貝印は分からないことをていねいに教えてくれる先輩がたくさんいます。
手を煩わせてしまっていることを申し訳ないな、と思っているのですが、まだまだ分からないことの方が多いので、今のうちに精一杯甘えて、いずれみなさんに頼ってもらえるような後輩になっていけるよう、猛勉強の日々を送っています。

同期とは仕事だけでなく
休日も一緒に
出掛けるほどの仲

お休みの日は、大好きな料理をしています。もちろん、料理には貝印製品を使っています。
子どもの頃に、母方の実家、父方の実家、両親と3つのタイプの「おふくろの味」を経験しているので、私なりに工夫して、母方の実家で作っていたハンバーグに父方の実家で学んだ味付けを加えてみたりするなど、アレンジがどんどん広がっています。自分一人で食べるときにはあまり凝ることはありませんが、同期に振る舞うときには手抜きをせず、腕を振るっています。
私は出身が富山で、大学生活は神奈川で送っているので、今の職場である岐阜は縁もゆかりもない土地です。どこに出かけたらいいのか、友達もいないので分かりません。でも、同期とはとても仲がいいので、お休みの日も一緒に遊びに行くことが増えました。今は自分のクルマを持っているので行動範囲がずいぶん広がっています。こちらに越してきた当初は右も左も分からずとても寂しい思いもしましたが、今は職場の同期や上司、工場で知り合った方々に家族のように親しくしてもらっているので、楽しい毎日を送っています。
そして大変嬉しいことに、会社の方に紹介していただいたオーケストラに参加することになりました。公私ともに、ますます忙しくなりそうです。

信頼関係で結ばれたチームの一員として広い視点をもつ
人材になっていきたい

入社してみて思うのは、一つの製品に携わるのは決して一人ではないということです。私の所属する開発という部門も一つのチームですが、一つの製品に携わるさまざまな部署をひっくるめて、大きな一つのチーム。大きなチームを構成するそれぞれの小さな単位のチームが、包丁を作ったり、ツメキリを作ったりしているのです。携わる一人一人をつなげるものは、信頼関係だと思います。
まだ工場研修を行なっていた際に、私が機械の不調に気づかずにそのまま単純作業を続けていて、ハサミの刃が付いていないまま次の工程に流してしまったことがありました。そのとき、次の工程の人がすぐに見つけてくれて、不良品を量産してしまうのを食い止めてくれたことがあります。
これだけの規模の会社になると、製造する機械も精密で、大掛かりなものも少なくありません。しかし、貝印では人の目による確認の工程がいたるところにあります。どんなに機械化が進んでも、それは貝印の誇りであり、責任感といえます。そのモチベーションを維持していくために、隣にいる人や次の工程の人、企画を立てる人、宣伝をする人、営業をする人、販売をする人、すべてのスタッフが信頼関係で結ばれている気がしています。
今の私の目が届く範囲はまだまだ狭いと思いますが、目指すべき先輩たちから学びながら、広い目で大きなチームを見渡すことのできる人になっていきたいと思っています。

SCHEDULE

スケジュール

1日のスケジュール

7:50~ 出社
8:20~ 朝礼
8:30~ メールチェック
9:00~ 包丁ヒートサイクル試験
9:30~ 3D図面作成
10:00~ ツメキリ 色・パケ変の登録作業
11:00~ 3Dモデル作成
11:30~ 試作品の確認・発送
12:10~ 昼食
13:00~ ツメキリ 色・パケ変の登録作業
14:00~ 2D図面修正作業
15:00~ 田原工場へ移動
15:30~ 出荷前製品の現物チェック
16:00~ 工場レビュー
17:30~ 帰宅