手作り味噌の食べごろは?熟成期間や判断するポイントを解説

手作り味噌の食べごろは?熟成期間や判断するポイントを解説

「手作り味噌の食べごろはいつだろう?」

味噌は、仕込んでから長期間にわたって発酵熟成させる発酵食品です。そのため、味噌を手作りする際、どれくらいの期間熟成をおけば食べごろになるのか気になる方も多いでしょう。

実は、味噌の食べごろは使う原材料や味噌を仕込む時期、味の好みによっても異なります。
本記事では、手作り味噌の食べごろや判断するポイントについて解説します。手作り味噌に興味がある方や味噌の手作りを始めた方は、参考にぜひ読んでみてください。

実践料理研究家・みそ探訪家/岩木みさき

“生産と消費を紡ぎ、食を伝える”をテーマに、実践しやすい健康レシピの考案や撮影を担当、47都道府県を探訪し取材執筆や行政案件も多数対応、ラジオやTV、CM等のメディアにも出演。料理教室などの講師業は1500回を超える。
得意とする専門分野は日本の伝統調味料 “みそ”。日本各地のみそ蔵90ヶ所以上を探訪し、みその魅力を再発見する活用方法の探求、国内外への情報発信に力を注ぐ。
代表著書「みその教科書」「1分美肌みそ汁」、新書制作中。

手作り味噌の食べごろは?

味噌の賞味期限とは?

味噌を手作りする際には、種類ごとに必要な熟成期間を把握しておくと、食べごろかどうかを判断しやすくなります。
まずは、手作り味噌が食べごろになるまでの熟成期間や判断するポイントについて紹介します。

なお、今回紹介する手作り味噌の熟成期間はあくまで目安になります。手作り味噌の魅力は、自分がおいしいと感じるタイミングで熟成を止めたり、逆に熟成を続けられる自由さです。

今回紹介する内容を参考に、自分好みの食べごろを見つけてみてください。

手作り味噌が食べごろになるまでの熟成期間

手作り味噌が食べごろになるまでの熟成期間は、味噌の種類や仕込む時期によっても異なります。
種類別の熟成期間の目安は、一般的に以下のとおりです。

  • 麦味噌:約2ヵ月〜
  • 米味噌:甘口味噌は6ヵ月程、辛味噌は6ヵ月〜1年程
  • 豆味噌:約1年〜

麦味噌はほかの味噌と比べて、必要な熟成期間が短いことが特徴です。好みにもよりますが、仕込みから3~4カ月ほど熟成させる人も多いです。味噌の中では熟成期間が短いため、みそ作りの完成を早く楽しみたい方や、お子さまと仕込む方におすすめです。

米味噌は、塩分濃度の違いによって、甘口味噌や辛口味噌などに種類が分かれています。一般的に、甘口味噌は6ヵ月程、辛味噌は6ヵ月〜1年程が熟成期間の目安です。米味噌は、日本全国で最も親しまれている万能味噌です。どんな食材にも合うため、みそを初めて仕込む方や、どのみそ作りをしようか迷う方には、まず米味噌がおすすめです。

豆味噌は、長期間熟成させて作る味噌のため、基本的に長期間熟成させます。1年、2年と熟成が進むごとに味わい深くなるので、経年の味の変化を楽しみたい方にお勧めです。また、豆味噌は煮込み料理との相性が良いため、料理好きな方におすすめしたいお味噌です。

味噌の味や色は、どの原材料でも仕込んでからの熟成期間によって変わってきます。熟成期間が長くなるほど、色は濃く旨味が増していきコクのある味になります。一方で、熟成期間が短い味噌は、あっさりとした味わいを楽しめます。

最低限必要な熟成期間を過ぎたら、その後どこまで熟成させるかは味の好み次第です。また、日本では古くから家庭で味噌が作られてきており、昔ながらの味噌は1年ほど寝かせたものが多かったようです。

手作り味噌の食べごろを判断するポイント

熟成期間以外で、手作り味噌が食べごろかどうかを判断するポイントは3つあります。
以下のポイントからも、味噌の食べごろを判断していきましょう。

  • 香り

<味噌の色>
味噌の色は熟成が進むと濃くなっていくことから、色の変化も食べごろを判断する材料のひとつです。仕込んだばかりの時期はどの味噌も白く、熟成が進むことで徐々に茶色く味噌らしい色に変化し、その後は濃茶になります。

<味噌の香り>
味噌らしい香りがするのも食べごろの合図です。仕込んだばかりの味噌はあまり香りがしませんが、熟成が進むにつれて味噌の香りが出てきます。

<味噌の味>
味噌は熟成が進むと味にコクが出て深みが増してきます。味見をした際に、自分好みの味になっていると感じたら、まさに食べごろといえるでしょう。

必要な熟成期間が経ったら、色・香り・味の変化からも、自分好みのおいしい食べごろを見つけてみてください。

手作り味噌が発酵しすぎた場合どうなる?

味噌は適切に保存されていれば、発酵をし続けていきます。そのため、味噌を発酵させすぎた場合、食べられるかどうか心配になる方もいるかもしれません。

結論から伝えると、熟成期間の目安より発酵しすぎた味噌でも、基本的には食べることが可能です。ただし、長期間発酵すると味噌の色は徐々に濃くなり、味に酸味が加わります。

一般的な食べごろを過ぎた味噌が好きな人もいるため、発酵しすぎた味噌が食べられるかどうかは味の好み次第といえるでしょう。

手作り味噌を仕込むのに最適な時期は?

手作り味噌を仕込むのに最適な時期は?

味噌は1年中仕込むことができますが、一般的に、味噌は雑菌の少ない寒い時期である1月から2月の「寒仕込み」に仕込むことが多いです。梅雨や夏場は雑菌が発生しやすいため、味噌造りにむきません。春や秋の気温が少し高い時期に仕込むと発酵が早く進み、冬の寒い時期に仕込むと寒暖差でより味わい深い味噌に仕上がります。

手作り味噌の食べごろを保つための保存方法

手作り味噌の食べごろを保つための保存方法

手作り味噌が食べごろを迎えたら、食べごろの風味を長く保つために保存方法にも気を付けていきましょう。

みそがお好みの食べごろになって完成したら、冷蔵庫で保管しましょう。
常温においておいてもすぐに腐ったりはしませんが、発酵熟成が進み色や味わいが変化していきます。

冷凍すると固くなって食べられないのではないかと心配する方もいるかもしれませんが、多少固くなることはあっても、味噌の性質上、冷凍してもカチカチにはなりません。
適切に保存して、手作り味噌の食べごろのおいしさを長く楽しんでください。

まとめ|自分好みの食べごろが見つかる手作り味噌を楽しもう

まとめ|自分好みの食べごろが見つかる手作り味噌を楽しもう

手作り味噌の魅力は、自分好みの食べごろに仕上げられることです。自分にとっての食べごろを探求しながら、味噌作りを楽しんでみてください。

手作り味噌に挑戦する方におすすめなのが、貝印の「味噌づくり体験セット」です。体験セットでは、米味噌・麦味噌・豆味噌、3種の味噌づくりが楽しめます。また、種類ごとの味わいの違いを食べ比べることもできます。自宅で手軽においしい味噌作りができることから、初めて味噌づくりに挑戦される方にもおすすめです。

貝印の味噌づくり体験セットは、毎年12月から1月の寒仕込みの時期に期間限定で販売しています。詳細については貝印公式オンラインストアをご覧ください。
大豆・塩・麹にこだわった手作り味噌セットー貝印

味噌作りをさらに楽しくするアイテムとして、「貝印オリジナル 野田琺瑯製 味噌熟成容器(3L)」もおすすめです。味噌が仕込みやすいラウンド型で、保管に便利なシール蓋もついています。

琺瑯で味噌を熟成させることで、味に深みがでて、色がきれいに仕上がります。琺瑯は酸や塩分に強いため、味噌はもちろん食材の保存にも適しており、また匂い移りしにくく、汚れが落ち易いという特徴があります。キッチン周りの使用にぴったりの保存容器です。

もちろん使い回しができるので、味噌の熟成・保管に使った後は、別の食材の保管や漬物容器としても使うことができます。みそづくりに挑戦される方は、ぜひあわせてご検討ください。

貝印の「味噌作り体験セット」や「野田琺瑯製の味噌熟成容器」 を活用して、自宅で手作り味噌を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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