味噌󠄀の種類の一覧!それぞれの特徴や味わいの違いを解説

「味噌の種類には、どんなものがあるの?」

「種類によって、どんな特徴があるの?」

というように、味噌の種類について疑問のある人もいるでしょう。

そこでこの記事では、味噌の種類やそれぞれの特徴を解説していきます。

また、味噌にこだわりたい人に向けて、自家製の味噌を手軽に作れる便利なアイテムも紹介します。

味噌の種類について詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

実践料理研究家・みそ探訪家/岩木みさき

“生産と消費を紡ぎ、食を伝える”をテーマに、実践しやすい健康レシピの考案や撮影を担当、47都道府県を探訪し取材執筆や行政案件も多数対応、ラジオやTV、CM等のメディアにも出演。料理教室などの講師業は1500回を超える。
得意とする専門分野は日本の伝統調味料 “みそ”。日本各地のみそ蔵90ヶ所以上を探訪し、みその魅力を再発見する活用方法の探求、国内外への情報発信に力を注ぐ。
代表著書「みその教科書」「1分美肌みそ汁」、新書制作中。

味噌の種類はさまざま

味噌は大豆と麹と塩を混ぜて、発酵・熟成させて作ります。1300年以上の歴史があり、日本全国で独自の発展をしてきました。

「味噌」と一言でいっても、気候や製法によって、さまざまな種類があります。

スーパーの商品棚には数多くの味噌が並んでおり、「味噌にはどれだけの種類があるの?」と思ったことがあるかもしれません。

味噌の種類は、以下のように分類できます。

  • 【麹】による分類
  • 【味】による分類
  • 【色】による分類
  • 【地域】による分類

味噌の種類を大きくまとめると、以下の表のようになります。

【麹】による分類【味】による分類【色】による分類主な産地【地域】による分類
米味噌辛口味噌関東甲信越、東北、北海道、他全国各地北海道味噌、秋田味噌、仙台味噌、など
淡色関東甲信越、北陸、他全国各地信州味噌
甘口味噌徳島御膳味噌
淡色静岡、九州地方越中味噌
甘味噌東京江戸甘味噌
近畿各府県と岡山、広島、山口、香川讃岐白味噌、関西白味噌
麦味噌辛口味噌九州、関東地方九州麦味噌、瀬戸内麦味噌
甘口味噌淡色九州、四国、中国地方
豆味噌焦茶愛知、三重、岐阜東海豆味噌

【麹】による分類

味噌の麹による分類は、以下の4つです。

  • 米味噌
  • 麦味噌
  • 豆味噌
  • 調合味噌

順番に解説していきます。

米味噌

米味噌は大豆と塩に米麹を加えて作る味噌です。

熟成期間は(6ヵ月~1年)です。

米味噌は全国で生産されています。そのため、米味噌は日本全国で多く出荷されています。全国味噌工業協同組合連合会の「みその種類別出荷数量<全味工連集計>」によると、2022年は以下の比率で、それぞれの味噌が出荷されました。

  • 米味噌:82.2%
  • 麦味噌:3.8%
  • 豆味噌:4.6%
  • 調合味噌:9.4%

米味噌の出荷数が全体の8割以上を占めていることがわかります。

黄色~赤色、甘口~辛口まで多種多様です。

麦味噌

麦味噌は大豆と塩に麦麹を加えて作る味噌です。

麦味噌の熟成期間は2~6ヵ月と他の味噌に比べて短いのが特長です。

麦味噌は主に九州や四国で生産されている味噌で、麦の独特の甘味があります。

豆味噌

豆味噌は米麹や麦麹を使わずに、大豆と塩と豆麹を使って作る味噌です。

熟成期間が1〜3年と長いのが特徴です。

豆味噌は、愛知、岐阜、三重の東海三県が主な生産地です。

豆味噌は米味噌や麦味噌に比べて大豆の割合が多いため、うま味成分のグルタミン酸を多く含み、濃厚なうま味を楽しめる味噌です。

米味噌や麦味噌は加熱すると香りが飛びやすいですが、豆味噌は加熱するほど香りが増すといわれています。また、煮込むと苦味や酸味が減り、コクが増すとされています。

調合味噌

調合味噌はその名のとおり、種類の異なる味噌を混ぜて作る味噌です。

具体的には、「米味噌と麦味噌を合わせたもの」や「米味噌と豆味噌を合わせたもの」などを指します。

調合味噌は、マイルドな味になりやすいとされています。自分の好みや料理に応じて味を調整できるのが魅力です。

別名、「合わせみそ」とも呼ばれます。

【味】による分類

味噌の味による分類は、次のとおりです。

  • 辛口味噌
  • 甘口味噌
  • 甘味噌

味噌の味は「塩加減」や「麹歩合(こうじぶあい)」によって変化します。麹歩合とは大豆に対する麹の比率のことです。塩加減が同じなら麹歩合が高いほど甘口になりやすいとされています。

それぞれ解説していきます。

辛口味噌

辛口味噌は力強い味わいをしています。塩分量が最も多い味噌です。

甘口味噌

甘口味噌は、辛口味噌と甘味噌の中間の甘さと塩分量になっています。

甘味噌

甘味噌は、甘口味噌よりも甘い味噌です。

麹歩合が高く塩分量が少ないためマイルドな味わいです。

【色】による分類

味噌は大豆の種類、大豆を蒸すか煮るか、麹の多さ、発酵・熟成のさせ方(熟成中の上下の返しの有無、熟成期間など)でも色が変わります。

発酵・熟成期間中に「メイラード反応」と呼ばれる反応が起こり、大豆のアミノ酸が糖に変化して、色が褐色に変化します。そのため、熟成期間が長いほど、褐色になりやすいです。

味噌の色による分類は、以下のとおりです。

  • 白味噌
  • 淡色味噌
  • 赤味噌

それぞれ順番に解説していきます。

赤味噌

熟成期間が長い場合は、赤味噌になりやすいです。

淡色味噌

赤味噌と白味噌の中間の色をした味噌です。

白味噌

熟成期間が短いと白味噌になりやすいです。

米味噌のことを指して、「白味噌」と呼ぶことも多いです。

麹歩合の多い甘口の京都の西京味噌を指したり、信州の辛口の黄色味噌を指すこともあります。

【地域】による分類

味噌は地域によっても分類されます。

数が多いため、この章では代表的な地域の味噌を紹介します。

  • 北海道味噌(北海道)
  • 仙台味噌(宮城県)
  • 江戸甘味噌(東京)
  • 信州味噌(長野県)
  • 八丁味噌(愛知県)
  • 関西白味噌(関西地方)
  • 九州麦味噌(九州地方)

ぜひ参考にしてください。

北海道味噌(北海道)

北海道味噌は中辛口の米味噌です。麹歩合が少し高く、塩分がやや控えめなのが特徴で、やさしい口当たりをしています。主張が強くないため、いろいろな料理に合わせやすいです。

北海道は年間を通じて気温が低いため、熟成を繰り返して完成させます。

仙台味噌(宮城県)

仙台味噌はだしが必要ないほど濃厚な味わいしています。また、香りも強いです。味や香りがしっかりとしているので、味の濃い味噌汁が好きな人には、相性がよいです。

辛口で料理の味が決まりやすいのでおかず味噌として活用しやすく、「なめ味噌」とも呼ばれています。

仙台味噌は伊達政宗が兵糧(軍隊の食料)としても利用したといわれています。

江戸甘味噌(東京)

江戸甘味噌はその名のとおり、甘口の味噌です。

独特な香りと風味で、肉や魚の料理と相性がよいとされています。

信州味噌(長野県)

信州味噌は代表的な米味噌で、日本で生産されている味噌の約5割が「信州味噌」といわれています。

信州味噌は長野県味噌工業協同組合連合会加盟に加入している生産者が長野県内で作った味噌だけを指します。

色は淡色です。さっぱりとしたうま味と豊かな香りが特徴です。

歴史のある味噌ですが、時代に合わせて生産者が味を進化させているといわれています。

武田信玄が海のない信濃の国で塩を備蓄するために生産を奨励したともいわれています。

八丁味噌(愛知県)

八丁味噌は愛知県で生産されている味噌で、米や麦を使わずに、大豆のみで作るのが特徴です。

ものによっては、二夏二冬(2年間)という長時間にわたり熟成させているので、しっかりしたうま味、苦味や酸味を含む奥深い味わいを楽しめるでしょう。

徳川家康などの三河武士が兵糧として利用したとされています。

関西白味噌(関西地方)

関西白味噌はその名のとおり、白く甘口の味噌です。

熟成期間が短く、麹歩合が高いため、マイルドな味わいを楽しめます。

色が白いため、素材の色味を引き立ててくれます。関西ではお正月のお雑煮にも使われます。

九州麦味噌(九州地方)

九州麦味噌は麦の豊かな香りを感じられる味噌です。

独特の風味を持っており、冷や汁を作る時などに活躍してくれます。

料理に合わせて味噌を使い分けましょう

お伝えしてきたように、味噌にはそれぞれ特徴があります。

作りたい料理に合わせて味噌を使い分けましょう。

具体例を挙げると以下のようになります。

  • すっきりした味なら米味噌
  • 甘味がほしいなら麦味噌
  • 濃厚な味わいなら豆味噌

味噌は調味料なので、料理の味を大きく左右します。料理に合わせて味噌を上手に使えるようになると、味付けも上達します。

地域によって料理に使う味噌が違うため、出身地で使われている味噌を使うと、「子供のときに食べた料理の味がする」と感じるかもしれません。

家族や友人に料理を作るときは、相手の出身地やゆかりのある土地の味噌を使って料理をすると「なつかしい味」と喜ばれるかもしれません。

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「せっかくなら、特別な味噌を食べてみたい」と思う人もいるでしょう。

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まとめ:個性豊かな味噌の味わいを楽しみましょう

お伝えしてきたように、味噌にはさまざまな種類があります。

「せっかくなら、自家製の味噌を作ってみたい」という人には、貝印の手作り味噌セットがおすすめです。

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ぜひ個性豊かな味噌の味わいを楽しみましょう。

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