KAI FACT magazine
ルートセールスと新しいインバウンド需要の狭間を生き抜く。
FACT  No.12

ルートセールスと
新しいインバウンド需要の狭間を生き抜く。

九州7県に沖縄を加えた、広大な営業範囲を持つ福岡支店。
このエリアの特徴として、どんな人でも受け入れてくれるあたたかい人柄がある。
そしてその裏には、まっすぐな人間性もあった。また最近ではインバウンド需要が増加しており、方向転換も必要になっている。
昔ながらの営業手法と変化していく環境、両面に対応していく柔軟な姿勢が必要なようだ。

正面から実直にぶつかっていく

福岡支店の営業範囲である九州・沖縄地区をカバーしているのは9名の営業担当者。秦喜則チーフマネージャーは「文化や言葉は鹿児島や沖縄まで行くとかなり違いますが、どこも開放的です」と言う。東京から来て1年足らずの平田直行チーフマネージャーであっても、お客様に受け入れてもらえているようだ。また、小手先のテクニックを使うより「正面からぶつかったほうが、いい結果が出る」と教えてくれたのは、高嶋一郎福岡支店長。

「他のエリアより、貝印の〝真面目さ〟はお客様に伝わっているかもしれません。当社の基本はルートセールス。担当者のイメージや商売のスタイルが時代によってガラリと変わるようなことがなく、先人たちからずっとお客様と真摯に向き合ってきた結果の蓄積だと思っています」。

九州は海に囲まれており海産物が多いので、飲食店や漁業関係者を中心に小出刃などの包丁の売上が他エリアと比較して高い。また沖縄も大切な市場で、2枚刃の〈GOGO2〉が人気だ。さらにアジアからの玄関口となっている福岡を中心に、外国人観光客からの需要が高まっている。「爪切り類が圧倒的に人気です。〈ビューティーガード〉や〈Pure Koma- chi〉も売れ行きがいい」と平田チーフマネージャーは言う。定番需要と外国人需要が同居し、両面への対策が求められている。

高嶋一郎福岡支店長/大阪府出身。東京、大阪、名古屋、福岡の支店をそれぞれ2回ずつ経験し、福岡支店長に就任して4年。温泉旅行や花見、BBQなどを企画して親睦を深めているという。福岡支店に異動後、焼酎派になったとか。

秦喜則チーフマネージャー(左)/長崎県出身。貝印入社後、大阪支店に配属。福岡支店には現在、勤務10年目。福岡の魅力について「海も山も近く1時間圏内です。飲みに行くのもすべてが近くて便利」と語る。

平田直行チーフマネージャー(右)/岐阜県出身。東京本社から福岡支店に異動してまだ1年足らずだが「長崎のちゃんぽん麺のソースヤキソバがお酒にとても合います」と、酒場情報にはすでにかなり詳しい。

アメリカ統治時代から貝印はあった!

福岡支店は沖縄も営業管轄である。もともと総合商社の儀間本店(現:ジーマックス)と取引をしていたが、カミソリ営業の販路拡大を狙って、前身である三和刃物の出張所を那覇市に開設したという歴史がある。時は1972年。まだアメリカ統治時代であった。従業員は1名のみで、石垣島、宮古島などの離島まで出向いて営業活動を行っていた。

  • あじゃず/Ajazz

    あじゃず/Ajazz

    ジャズを聴きながら沖縄そばが食べられる店。吉武さんが沖縄を担当し始めた頃、現地の取引先に紹介されて以来、頻繁に通うことになった。「ゆし豆腐そばがおすすめです!」

    2-9-18, Akebono, Naha City
    098-868-7488
    http://okinawasoba-ajazz.com

  • A&W 国際通り牧志店/A&W

    A&W 国際通り牧志店/A&W

    沖縄では定番のファストフード店。「ハンバーガーとポテト、そして飲み放題のルートビア(ノンアルコール)を2杯!」というのが、近藤さんのお約束パターンだとか。

    2-1-21, Makishi, Naha City
    098-943-2106
    https://www.awok.co.jp


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